自筆証書遺言ってなに?
自筆証書遺言をわかりやすく解説!
相続手続きのご相談でよく聞かれるのが、
「自分で遺言書を書きたいのですが、どうすればいいですか?」
という質問です。
自筆証書遺言は、もっとも手軽に作れる遺言書ですが、書き方を間違えると無効になるリスクがあるため注意が必要です。
今回は行政書士の視点から、自筆証書遺言のポイントと注意点をわかりやすくまとめます。
■ 自筆証書遺言とは?
遺言者が全文・日付・署名を自筆で書く遺言のこと。
費用がかからず、自宅で作成できるため最も普及しています。
■ 自筆証書遺言のメリット・デメリット
● メリット
・費用がかからない
・自宅で作成でき、手軽
・内容を誰にも知られず作れる
● デメリット
・形式不備で無効になるリスクが高い
・紛失・改ざんの危険がある
・家庭裁判所の検認が必要(保管制度を利用しない場合)
行政書士として感じるのは、
“気軽に作れる分、間違いが多い” ということです。
■ 正しい作成のポイント
自筆証書遺言の成立には、次の3つが必須です。
① 全文を自筆で書く
ワープロ・パソコンは原則不可。
財産目録のみ、パソコンでの作成・コピー添付が認められています(要署名押印)。
② 日付を自筆で書く
「令和7年12月8日」のように、日付を特定できる書き方で記載。
「令和7年12月吉日」は無効になる可能性があります。
③ 氏名(署名)と押印
実印・認印どちらでも可。
シャチハタは不可。
■ 自筆証書遺言の書き方(基本形)
下記のような形式にすると、誤りが少なく安心です。
【例文】
令和7年12月8日
私は、次のとおり遺言する。
1.私の自宅(大阪市〇〇区〇〇町〇丁目〇番〇号の土地建物)は、長男〇〇に相続させる。
2.預金(〇〇銀行〇〇支店の普通預金)は妻〇〇に相続させる。
以上のとおり相違ありません。
住所:大阪市〇〇区〇〇町〇丁目〇番〇号
氏名:〇〇〇〇(署名)
印
行政書士がチェックするときは、
・財産の特定性
・相続させる人の書き方
・他の財産との整合性
などを重点的に確認します。
■ 補足:自筆証書遺言保管制度(法務局)
2020年から、自筆証書遺言を法務局で保管できる制度が開始されました。
● 利用のメリット
・法務局が保管するので 紛失・改ざんの心配がない
・家庭裁判所の検認が不要
・遺言者本人しか閲覧・変更できないため安全
・手数料は 1通3,900円 と安い
自筆証書遺言の最大の弱点(紛失・無効リスク)を補えるため、
近年は利用が増えています。
■ 自筆証書遺言でよくある失敗
・日付が抜けている
・財産の特定が不十分(例:「預金全部」)
・法定相続人の名前を間違える
・相続人以外に渡すときの表現ミス
・そもそも遺言の形式になっていない
こうしたミスで 遺言が無効になった例は非常に多い です。
■ 行政書士に依頼するメリット
自筆証書遺言は自分で書けますが、
内容が法律に合致しているかの判断は難しいものです。
行政書士に相談すると…
・形式不備のチェック
・財産・相続関係の整理
・相続トラブルを回避する内容の提案
・法務局での保管手続きサポート
など、専門的な視点でサポートを受けられます。
■ まとめ
自筆証書遺言は、
✔ 手軽で費用がかからない
✔ ただし無効になるリスクが大きい
✔ 法務局の保管制度を併用すると安全性が向上
相続への不安がある方は、まずは一度ご相談ください。
行政書士として、あなたの想いが確実に届く遺言作成をサポートいたします。